2012年11月18日日曜日

現状から理想へと

無駄に使われるエネルギー

日本で土について考えるときに、気候風土を含めて現状を見ると、ものすごく無駄になっていることがあります。農地を含め、それ以外に人が管理する場所、自然の中などすべてを含めて無駄になっているものが多く、その無駄をなくすだけで、土の状態を良くすることができます。

下の写真は、無駄に捨てられている草。近隣で出るものを引き受けているのですが、下の写真では規模が分かりづらいですが、100トン以上はあります。これはうちで引き受けていなければ焼却処分されていたものです。

これだけでも100トン以上の草。焼却されていたものが土へと
この様に無駄になっているものが、全国各地、いたるところであるのが現状です。
このムダを無くすことが日本の土を良くするための最速の道です。 



その進歩
しかし、一箇所で自分だけがやって全て解決するものではありません。理想的なのは今、うちで引き受けているように持ってきてもらうのではなく、出たところで土へ返す状態を作ることです。
これがまた難しいのですが、河川敷の管理をしている地元の、国土交通省の担当の方々が協力してくれて、今年からそのモデルの一つがスタートしました。

その発端は今年の2月末、この時の活動がそのモデルにつながっています。
この時のように、個人が集めるのではなく、管理している国土交通省が、業者に依頼して小さなモデルケースを始めてくれました。

モデルケース@兵庫県たつの市
まずは一部ということで約10トン程度ですが、それでも十分。できることがわかれば全量の可能性も出てくるので、その前段階にちゃんと処理ができることが大切です。

ちゃんと土へと返っていかないからと、呼ばれていってきましたが、確かにこのままではモデルケースとしてうまくいかないのがわかりました。

この日までの流れは下の写真3枚

簡単にこのモデルの現状を書くと、臭くて、3ヶ月以上経っているのに未分解で、とても土へと返していけるものではありませんでした。この状態を継続してやっても「できない」の烙印を押されたまま、広がって行けません。

うまく行っていない原因の最大のものは、空気不足、水過剰です。一枚目の写真の様に鎮圧して、踏み固め、水もびしょびしょ。これでは分解できません。
しかし問題さえクリアすれば、ちゃんとうまく行くのがコンポスト(堆肥化)の特徴。
仕事をするのは、人ではなく、生き物なので、生きものの環境を整えることが最重要です。

これからの理想
このモデルケース、10月中旬段階では失敗ですが、方向修正さえ出来ればうまくいくようになります。嬉しいことにゴミとして捨てるのに疑問を持っていたのは現場の職員の方々も同じだそうで、低コスト(焼却より安く)で処理できるのであれば土へ返す方法でやりたいということでした。
おそらく全国でもあまり良い例がないこれを、ここでうまく出来るようになれば、1級河川の管理をする国土交通省の中で良い実例になるはず。
良い実例として全国的に注目されるモデルになれば、それが広がっていく可能性も高い。
河川から出る草木を全てリサイクルできれば(放射能汚染地は除いて)どれだけの土地が良い土になって、どれだけの人が近くで良質のコンポストを手に入れれるか。
考えたらワクワクします。

別の支所からも参加してくれてます

これが特殊なモデルではなく、当たり前の事になるのが理想。興味を持ってくれる職員の方々がいることは本当にありがたいです。

来年に向けての良い実例を、この秋冬の間に作っておきます。
それが広がっていく事を願って。

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